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板金塗装に必要な資格は?自動車整備士との違いについて

記事更新日:2024/4/1

板金塗装という職業の業務内容はいったいどのようなものなのでしょうか?仕事に必要な資格や自動車整備士との違いを解説したいと思います!

板金塗装とは?

板金塗装とは、損傷(キズ)を受けた自動車の外装パーツを「板金作業」と「塗装作業」で修理、修復をする作業のことです。

自動車の車体は、事故を起こしたときにできる傷や凹みはもちろんのこと、自動車を使っているうちに塗装が剥がれて錆が出来たり、飛び石や砂などによる小さな傷が原因で劣化していきます。

また経年劣化による色褪せをカバーしたり、雰囲気を変えるために車体すべての色を替えるといったこともあります。

そういった自動車の損傷を修理したり、塗装したりするのが板金塗装の仕事になります。

板金塗装の仕事に必要な資格はある?

板金塗装の仕事をするにあたって必須となる資格はありません。自動車整備士との大きな違いの一つだといえます。

しかし、自動車整備士と同様に、持っていれば仕事に活かせる資格もいくつかあります。

ガス溶接技能者・アーク溶接作業者

ガス溶接技能者は、ガス溶接技能講習を受けると取得できる資格です。業務でアセチレンガスなどの可燃性ガス及び酸素を使う溶接や溶断をするためには、この資格を取得する必要があります。

もう一つのアーク溶接作業者は、アーク溶接等の業務に係る特別教育を受けると取得できる資格です。ガス溶接と同じく、業務でアーク溶接をするためにはこの資格が必要になります。

どちらの溶接資格も、鈑金作業に於いて使用頻度が高く取得も比較的簡単なため、鈑金を仕事にする上で大変有用な資格です。

各資格の詳細については、こちらの記事もご覧ください。

アーク溶接に必要な資格とは?種類や難易度について解説!
ガス溶接の業務手順は?資格の種類やメリット・デメリットもご紹介!

塗装技能士

塗装技能士は、文字通り塗装に関する資格です。こちらも作業内容により試験は「木工塗装作業」、「建築塗装作業」、「金属塗装作業」、「噴霧塗装作業」、「鋼橋塗装作業」の5つ、等級は1級・2級・3級(実技試験は1級・2級)に分けられます。

このうち自動車の塗装作業に有用な資格は鋼板等の作業に関係する「金属塗装作業」です。

有機溶剤作業主任者

有機溶剤作業主任者とは、有機溶剤を使用する作業場に必要とされる国家資格です。

有機溶剤とは他の物質を溶かす性質を持つ有機化合物のことで、有名なところでは「シンナー」や「エタノール」も実は有機溶剤なんです。

有機溶剤は「とても燃えやすい」「蒸発(揮発)した際に毒性の強い蒸気(大量吸引時に意識喪失、神経毒性や発がん性を併せ持っている)を出す」などの特徴があり、取り扱いには大変な危険を伴います。これらの取り扱いの難しい有機溶剤を作業に利用するため、現場の指揮・監督を行う資格が「有機溶剤作業主任者」です。

塗装業以外にも、溶剤を扱うクリーニング業や燃料タンク等の製造業、溶剤自体を扱う工場などこの資格が必要な職場、職種は幅広くあります。

危険物取扱者

危険物取扱者とはその名の通り、危険物の取扱が可能になる国家資格です。

分類として「丙種」「乙種」「甲種」があり、「乙種」は対象危険物によりさらに第1類~第6類まで分かれます。「甲種」はすべての危険物を取扱ができる上位資格です。

上記のうち「乙種の該当する類」「甲種」の有資格者が作業へ立ち会うことにより、無資格の人でも危険物を取り扱うことができます。板金塗装で有用な資格は「乙種第4類」です。

第4類では引火しやすい液体(ガソリンや有機溶剤など)を取り扱うことができます。車を扱う業種では必要になることの多い資格ですので、持っていて損はありません。

危険物取扱者の資格については次の記事もご覧ください。

危険物取扱者は転職に有利?甲種・乙種・丙種の違いやおすすめ職種も紹介!

自動車車体整備士

自動車車体整備士は、その名の通りフレームやボディなどの車体部分の点検・整備に関わる資格です。整備士資格の中でも特殊整備士と呼ばれる資格のうちの一つで、こちらも国家資格です。

取得すると車体の構造などについての知識や、整備・修理に関する技術が身につくため、板金塗装業務にも役立ちます。

これらの資格を持っていることで、出来る作業の種類や幅が広がり、自身のスキルアップや年収アップにも繋がるかもしれません。転職をする際にもスキルをアピールしやすく、有利になります。

自動車整備士との違いは?

自動車整備士と板金塗装の違いですが、大きく分けて2つあります。

資格について

まず1つめが資格です。

板金塗装については前項でもあった通りで必須な資格はありませんが、自動車整備士になるためには、自動車整備士資格が必要となります。

ただし、板金塗装でも車体の分解整備をすることがありますので、2級以上の自動車整備士資格を取得しておくとより良いでしょう。

2級整備士資格については以下の記事もご覧ください。

2級自動車整備士資格とは?難易度や合格率・受験資格も解説!

作業内容について

どちらの職業も自動車を対象に作業することには変わりありませんが、作業部位、作業内容に違いがあります。

・板金塗装は主に車のドアやボンネットなどのキズやへこみ、劣化についての修復・塗装を担当します。
・整備士は自動車のエンジンやタイヤ、ライトのような電子制御系などの内部についての整備・点検を担当します。

上記の通り、大まかに外から「見える部分」は板金塗装、「見えない部分」は自動車整備士の仕事が多くなります。

最後に

以上、板金塗装に必要な資格は?自動車整備士との違いについてご紹介しました。この記事を読まれた方は、自動車整備士の仕事内容って?求められるスキルについても解説!も一読することをおすすめします。

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