危険物取扱者資格を必要とする施設や職種は多く、転職に有利です。この記事では甲種・乙種・丙種などの違いやおすすめの職種について詳しくご紹介します。
危険物取扱者とは?
危険物は取り扱い方を誤ると大きな事故に発展してしまう可能性があります。危険物を取り扱う職業には、国家資格である危険物取扱者の取得が必須です。
危険物取扱者は専門知識を有しているので、危険物を取り扱うだけでなく、自分以外が危険物を取り扱うときに立ち会うこともできます。
危険物取扱者のメリットは?
危険物取扱者資格を取得する最大のメリットは、就職や転職に有利になるということでしょう。
一定数量以上の危険物を貯蔵したり取り扱う施設は、業界を問わず様々です。一般的なものだとガソリンや灯油・アルコール類なども危険物の一種です。それらを扱う施設では危険物取扱者が必要となるので、就職・転職に有利だと言えます。
また、危険物取扱者を所持していることで、昇給や昇進に役立つこともあります。取得しておいて損のない資格と言えるでしょう。
危険物取扱者の種類
危険物取扱者は、取り扱える危険物の範囲により甲種・乙種・丙種の3種類に分かれます。扱える危険物と資格ごとの取り扱い可能範囲について、以下で詳しくご紹介します。
甲種危険物取扱者(甲種)
第1類から第6類のすべての取り扱い・定期点検・立会いが可能で、6ヶ月以上の実務経験があれば危険物保安監督者にもなれます。
※危険物取扱者が取り扱える危険物
・第1類:酸化性固体
・第2類:可燃性固体
・第3類:自発発火性物質および禁水性物質
・第4類:引火性液体
・第5類:自己反応性物質
・第6類:酸化性液体
乙種危険物取扱者(乙種)
第1類から第6類のうち免状指定の危険物に限り、取り扱い・定期点検・立会いが可能です。危険物保安監督者になることもできますが、取得した類の保安監督に限ります。
あらゆる職場での需要が高く、受験率は危険物取扱者試験全体の80%を越えます。そのうちほとんどが第4類の受験者です。いわゆる「危険物乙4」がこれに当たります。
丙種種危険物取扱者(丙種)
第4類のうち一部の取り扱い・定期点検が可能です。立会いはできず、当然ながら危険物保安監督者にはなれません。
※軽油、灯油、ガソリン、第三石油類の中で潤滑油・重油および引火点が130℃以上のもの、動植物油類および第四石油類
危険物保安監督者とは?
危険物保安監督者は、その名の通り危険物の取扱作業に関する保安監督の責任者です。甲種または乙種の危険物取扱者資格として、6ヶ月の実務経験を積み、選任されるとなることができます。
危険物の取扱作業者に必要な指示をしたり、災害が発生した際に応急処置や消防機関などへの連絡をしたりすることが主な業務となります。
危険物取扱者におすすめの転職先
危険物を取り扱う施設はガソリンスタンドをはじめ多く存在します。以下、危険物取扱者を活かせる転職先のおすすめをご紹介します。
消防署(消防士)
危険物の取り扱いは、誤ると火災に繋がる可能性があります。
火災の消化や予防には、危険物取扱者の科目のひとつである「危険物の性質や燃焼・消化の理論」が役立ちます。
発電所職員
発電所の職員は、異常部の修理・補修工事計画や発電所の設備点検、現場工事の工程管理を行います。
中には危険物を取り扱う作業もあるので、電気主任技術者などの専門技能と共に取得することで活躍できます。
ドライバー
タンクローリーはガソリンなどの危険物を輸送するため、ドライバーもしくは同乗者は危険物取扱者の所有が必要です。
求人などの必須条件にも「乙4」を指定している企業は多いため、大型免許と危険物取扱者の資格の両方を持っていると非常に有利です。
ビルの設備管理
ビルの設備管理には各種設備の点検整備業務があります。その際に、危険物取扱者は必須ではありませんが、資格があることでより高い安全性を保てます。
ガソリンスタンド
ガソリンスタンドは引火性液体(灯油・ガソリン)などの危険物を取り扱うため、必ず危険物取扱者を配置します。
特に「乙種4類」を持てば、正社員はもちろんアルバイトでも有利です。
最後に
以上、危険物取扱者資格の種類とおすすめ職種についてご紹介しました。この記事を読まれた方はアーク溶接に必要な資格とは?種類や難易度について解説!も一読することをおすすめします。
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