有限会社フォルテエンジニアリング

工作機械のメンテナンスを中心に事業を展開する有限会社フォルテエンジニアリング。 国内外の大手メーカーと直接取引を行う国内でも有数の企業だ。今回は「自分の技術を好きになれる手助けをしたい」と語る、 代表取締役 福井 隆 様にお話を伺った。

まず始めに御社が展開する事業についてご説明いただけますか。

弊社はマシンニングセンタやレーザー加工機といった工作機械のメンテナンスを請け負っています。
工作機械というと少しイメージしづらいかもしれませんが、自動車の部品等を作る機械ですね。
サイズは小さいもので幅2m 長さ2m、大きいものだと幅4m 長さ10mを超えます。これらのメンテナンスを国内やドイツのメーカーから直接依頼を受けて行なっています。

御社が事業を展開される中で、特に大事にしていることを教えていただけますか。

教育制度とコミュニケーションですね。
この2つはある共通の目的に繋がっているんです。
それは"安全な環境で安心して仕事をする"ということです。
まず教育制度なのですが、そもそも自分の技術に自信が無いと不安ですし、仕事自体も好きになれませんよね?なので、教育には力を入れています。座学研修やOJTはもちろん、視野を広げる目的で海外研修も行なっています。

次にコミュニケーションなのですが、これにはお客様と仲間に信頼されるという意味を込めています。
仕事の性質上、チームで作業を行うことが多くあります。
そんな中、気軽に声かけも出来ない環境ではミスも増え、最悪の場合、重大な事故に繋がる可能性もあるでしょう。チーム全員の安全の為には大切な事ですよ。
なによりも現場の雰囲気が悪いとやりにくいでしょう(笑)

弊社は出張も多いので、なかなかみんなが集まることもありません。
なので、月数回行うミーティングの時間を大切にしています。
その際はよくみんなでご飯を食べにいったりしますよ。
あとは現場へ向かう道中もみんなよくお喋りをしているみたいです。
社員同士の中を深めるのは一番の安全方策ですよ。
お客様との関係もいいですし、お互いを信頼しているので安心して作業ができますね。

福井様自身のご経歴について教えていただけますか。

もともと商社で工作機械のサービスエンジニアをやっていました。そこで約20年働いたのち、当時の部下8名と今の会社を起こしました。
9名から始まったこの会社も14年経った今では社員数20名を超えました。ちなみに私を含めた独立時のメンバーは今も一緒に働いてますよ。

御社のサービスエンジニアの仕事内容について教えていただけますか。

もちろんメインは工作機械のメンテナンスです。
具体的にはベアリングやモーター、制御装置などの部品交換や機械精度の調整ですね。
精度はミクロン(ミリの1/1000)単位で調整します。ここが少しずれるだけで機械の精度が悪くなるので慎重に行います。

他には機械の移設ですね。なにぶん機械自体が大きく簡単にはうごかせないので作業はお客様の工場内で行います。
なので、基本的には出張修理ですね。毎回現場が同じということはありません。場所は関西一円から関東、中国四国、北越、中部地方まで様々です。
メンバーはちょっとした旅行感覚で楽しんでますよ(笑)
作業期間はだいたい3-5日、長い時で10日ほどですかね。

それと作業に関してはチームで行います。小規模なものであれば1人で作業することもありますが、基本的には3-5人のチームで作業することが多いですね。
依頼によっては協力会社さんと一緒に行うこともあります。

未経験者の入社後の流れについて教えていただけますか。

まずは安全指導とビジネスマナーについての座学研修を合わせて2週間ほど行います。
その後、弊社のエンジニアと現場に出てOJT研修を行います。
一通り流れを把握してもらったら、ボルトを締めたり、機械カバーを付けるといった簡単な作業から始めてもらいます。
これらの作業を歪みなく高い精度でできるようになれば、徐々に作業の範囲を広げて行きます。

御社の求める人物像を教えていただけますか。

お客様と直接お話する機会が多いので、明るい方がいいですね。
あとは焦らない方、安全確実に作業を行える方。早くても精度が低ければ意味がないですから。

知識・経験に関しては一切不問です。
やる気があれば必ず伸びます。
仕事を好きになってもらえるよう我々も努力を惜しみませんよ。

最後に、弊社に転職のご相談にいらっしゃる自動車整備士の方々へ一言お願いします。

自動車以外の機械に少しでも興味をお持ちの方はどなたでも大歓迎です。
ですが、工作機械は多くの方にとって未知の世界ですしはっきりイメージもしづらいと思います。
なので、不安な部分は直接お会いした際になんでも聞いてください。